二軒小屋・伝付峠・田代入口

知りたい人がいるかも知れないので,
役に立つかわからないが,
伝付峠(転付峠)から田代入口間の登山道の情報を記す.



なお,歩く場合は自己責任で.


歩いた日: 2011年8月5日
天気:
歩き始めは曇.
伝付峠の手前から雨.
林道工事現場では,雨はあがっていた.


計画を立てた時から,沢沿いを歩くため,
最終日だけは雨にならないでほしいと思っていたが,
願い叶わず.
前日に二軒小屋で見た天気予報は曇りで,安心していたが,
雨になってしまった.しかも,かなりの雨量で,天気予報と
違うぞと思いながら,歩いていた.



覚えている範囲で簡単に述べると,
危険と思われる箇所は,2箇所.
道迷いの可能性のある箇所は,1箇所.
嫌な感じの箇所は多数.


個人的には,危険と思われる箇所は,
剱岳カニのタテバイ・ヨコバイよりもある意味怖かった.


道迷いの箇所は最初に出会う沢のところで,道が不明瞭.
渡るべきか,渡らずに右に行くかで迷う.
渡るのが正解.渡った直後はわかりにくいが,
渡った先の林の中に薄い踏み跡がある.


雨で増水していたので,渡るのにも一苦労だったこともあり,
渡らずに右側に行くのかもしれないとも考えた.
実際,一度渡り,その先に道がなさそうなので,
振り返ると右側(渡った方から見ると左側)なのかもしれないと思い
(右側の先に印があったようにも見えた.記憶が曖昧),
戻って右側にも行った.
右側に進むとこの先ではないなと思ったが,道がわからずに
かなり焦る.
とりあえず,落ち着くためにザックを置いて飴を舐める.
右側よりは,渡った先のほうが可能性が高いと思い,
また沢を渡り,林の中の先に薄い踏み跡を発見して,ほっとする.
バスの時間もあるので,最初からこの調子だと
この先大丈夫かとかなり焦る.




伝付峠の東海パルプの看板




1972年に植林された森.




この橋は渡りづらいが,特に問題なし.





この橋は,雨で滑りやすくなっており,しかも傾いているので,
渡るのは不可能(上の写真).橋は使わずに
ストックでバランスを取りながら水没している岩に足をのせて,渡る.
増水していなければ,余裕かもしれない(下の写真).




この橋は,まっすぐにかかっているので,滑りやすいが
歩幅を小さくすれば渡れる.歩幅を大きく歩くと滑って危険.
苔が生えており,あまり使われていないようで,
増水していなければ,使わずに渡れるかもしれない.
歩いたときは,少なくとも付近で直接の渡渉は難しいと思えた.






崩壊しつつある桟道.これでも一部.
ただし,大部分は横に道などが付いており,
問題なく歩ける.これを危険と考えるか
どうかだが,個人的には,荒れているけど通れないことは
無いという考え.




金属の橋も崩壊.ここは,少し怖かった.
体重が重い人はかなり怖いかもしれない.



危険な箇所其ノ一.ここが一番危なかった.
崩壊したばかりなのか,踏み跡もない.
左側の僅かな木の枝をつかみ,つま先のみで渡る.
ここは,普通の中高年の登山者,特に女性の登山者は
かなりつらいかと思う.



状態の良い普通(?)の桟道.




危険な箇所其ノ二.ロープがあるが,このロープはゆるゆるで
テンションがかけられず,精神的気休め程度.
普通に靴一足分は足をつけるので,慎重にバランスを崩さないように
歩けば大丈夫.






崩壊が進みつつあり,しかも滑りやすい桟道.
歩くのは今のところ大丈夫.



こんな雰囲気の滝が何箇所もある.



この橋は少し怖かった.このロープも精神的気休め程度.
でも,あるかないかでかなり違う.



崩壊進行中.



ここまで,来れば危ないところはない.
工事現場.この階段を登る.
疲れた体には堪えた.




工事現場を通り過ぎると,林道にでる.



大断層,フォッサマグナ.くっきりと見える.



歩いてみての感想だが,
ところどころ,金属の橋もかかっているので,
ある程度手入れはされている模様.
一番危険と思われる箇所は早急に手入れがされるのでは
ないだろうか?
今後,崩壊が一気に進むならば,手入れが追いつかず
廃道になるかもしれない.


思ったのが登山者の歩き方が悪いような気がする.
木の桟道ならば,何も考えずに板の真ん中を歩くのではなく,
下に支柱や木が渡されているところに,足を置きながら歩くべき.
金属ならば,継ぎ目にはなるべく足を置かないようにするべき.
崩壊している桟道でも,上記のことに注意すればそんなに
怖くなく歩ける.
確かに月日が立ちもろくなっているかと思うが,足の置き場所の
工夫次第で崩壊の速度などはずいぶん違うはずだ.




個人的には,下ノ廊下よりいやだと感じた.
よく整備されている危険な道と,
整備が行き届いておらず,わずかに危険がある箇所が存在する道を
比較すると,後者のほうが怖い.
でも,落ちらたら死ぬ確率は下ノ廊下が圧倒的に高いとは思う.